柔道や相撲、ラグビーなどコンタクトスポーツという割れる競技などで起こりやすい反復性肩関節脱臼という疾患はご存知でしょうか。
整体サロンHarmoniaの代表も、学生時代に柔道部に所属していたときに肩から落ちたことで脱臼したことから反復性肩関節脱臼になり、手術とリハビリを経験した過去があります。

今回は、反復性肩関節脱臼について手術・リハビリについての経験談とこれらを経験してのセルフケア・アフターケアの重要性について解説していきます。
反復性肩関節脱臼について解説します。
先に説明したように、柔道・相撲・ラグビーといったコンタクトスポーツに多く、外傷がきっかけで起こる肩関節の脱臼です。
主に、前下方に脱臼することがほとんどであり、一度脱臼すると関節唇という部分が剥がれてしまうため、肩関節に外転・外旋の動きが強制されると再脱臼しやすくなります。
脱臼の回数が増すごとに靭帯や腱などの緩みによってちょっとした外力で外れやすくなってしまうため、スポーツ活動ばかりではなく、寝返りのような動作や日常動作でも脱臼が起こりやすくなります。これが反復性(繰り返し起こるという意味)言われる所以です。
Harmonia代表は、手術前に脱臼を繰り返していたのですが、どういったことで脱臼が多かったか。
高校生の時は、柔道を続けていたため寝技の途中で外れることがありました。高校を卒業して激しい運動をしなくなってからは、寝ているときによく脱臼をしていました。
気づかないうちにバンザイした状態で寝ていると、朝起きて脱臼しているなんてことがしばしばありました。診察を受けていた時期は、寝ているときの脱臼の頻度が増えてつらい時期を過ごしていたのを思い出します。

参考までに、反復性肩関節脱臼を手術するに至った経緯と手術して感じたことを書いていきます。
入職1年目、仕事を覚えるのに精一杯でこんなに業務がたくさんあるのかとがむしゃらに働いていました。そんななか、入職から半年が過ぎたころに左肩の違和感を感じ始め、痛みが出ることも。しばしば、朝起きると左肩が動かず、明らかに脱臼していました。はじめのうちは自分でなんとか整復できていましたが、手術前あたりは整復しにくくなってきていました。過去の記憶を振り返ると、高校生の時に柔道部に所属しており、とある大会中に瞬間的な脱臼を経験していました。次の日には痛みが引いていたため合宿など部活を継続していたら、投げられた拍子に左肩が動かなくなっていたため、これが原因でした。
痛み、脱臼が気になったので職場の整形外科医受診した際のやりとりは以下のような感じ。

最近、仕事中に左肩の痛みがあり、寝ていて脱臼しているようなのですが…

レントゲン撮ってみよう。
撮影後…

関節のルースニングが起きているけれども、レントゲン上の異常はみられないね。MRIとって関節内の問題を調べよう。
後日、MRI撮影をし、再受診。

前方関節唇が微妙に剥離しているのが確認できるね。整形外科的テストでも肩関節前方への不安定感もあるし、反復性肩関節脱臼しているね。

反復性肩関節脱臼になっていたんですね。治療手段は何が最善ですか?

寝てても脱臼しちゃうんでしょ?
そのままほっといても変形性肩関節症になるだけだから、若いうちに早めに手術したほうがいいね!
この事を当時の上司に相談。

さっさと手術して治せ!
という上司の一言で、左肩の手術が決まりました。がしかし、一抹の不安が…
その当時、地元の熊谷を離れ、茨城県で一人暮らしだったため「一人暮らしだけど生活できる?」そう思ったことを覚えています。
手術から1週間後、バストバンドで左腕を体幹に固定して退院し、2ヶ月強右腕だけでの生活を余儀なくされました。右腕だけの生活(しかも一人暮らし)は、どれをとっても大変。
- 洗濯物を畳むにも両手が使えない。
- 洋服を着るのも右手一つで着なきゃいけない。
- 料理も包丁使って食材を切ることが難しく、皿洗いも困難。コンビニ弁当やスーパーのお惣菜が中心。
- 職場へは復帰したものの、通常業務はできず、代わりに受け持ったPC事務業務を右手だけでキーボードをカタカタ。
その他もろもろ大変だったことがいろいろありました。本当に2ヶ月を長く感じました。それと同時に、
リハビリをすることで日常生活の動作指導をすることで、日常生活に必要な動作の制限を最小限にできる!
とリハビリのあり方を実感。服を片手で着る方法、料理を片手でする方法、片手で袋を開けるコツなど、わかれば楽になる作業があることを経験しました。
手術後3ヶ月後、バストバンドでの固定が外れると同時に、固まった左肩の動きを取り戻すためのリハビリがスタートしました。筋肉が癒着してしまったところや関節拘縮を起こしてしまったところがあったり、痛みが強いところ、力の入らないところなども増え、バンザイ動作や頭を触るといった動作ができないことに驚いたことを今でも覚えています。
その状態からリハビリをほぼ毎日続け、1ヶ月でバンザイ動作ができるようになるまでに回復し、通常業務に少しずつ戻れるようになりました。毎日続けなければ筋力はなかなか戻らなかったでしょう。
このことを踏まえると、他の症状においても同じことが言えるのではないでしょうか。腰痛が起きた時に安静にする、膝関節痛が起きた時に安静にするということは、炎症が起きていなければ筋力低下をすすめ痛みを助長する原因を作るため逆効果になることが考えられます。
手術をしてから2021年段階で10年以上経ちますが、手術した部位の調子が悪く感じることはしばしばあります。理学療法士として、そして手術経験当事者として一番、声を大にして言いたいことは「手術をしたから完治するわけではない」ということです。
一度メスを入れた身体は、自分で少しでも自己管理しないと筋力低下を起こし、関連する筋肉や関節が固くなったり、動かしにくくなることが多いです。これは、手術した部位を意識していなくても使う頻度が減ってしまったり、怪我をする前のような適切な関節運動が起こらなくなることが原因と考えられます。
私の場合は、左肩を内視鏡手術したため、肩周囲の筋肉が筋力低下しやすく、手術して十数年経った今も左肩の動きが落ちないよう、ストレッチや運動を継続しています。
どこかが痛くなると何かと安静にしてしまいがちですが、ある程度の期間が過ぎたらしっかりと動かしていかねばなりません。これは肩だけではなく、頸や手首、腰や膝、足首なども同様です。加齢による筋力低下にも気をつけなければなりません。
若くして膝の前十字靭帯断裂にて手術した方が、40代・50代になり手術した膝の痛みに悩んでしまったり、変形性股関節症や大腿骨頸部骨折にて股関節を人工骨頭にする手術を受けたのに股関節周りが痛いままになってしまうのはそのためです。
ですが、どうやって予防していったら良いか手術後のリハビリも経験してからしばらく経っている場合、当時のリハビリを思い出して自主トレーニングを行うのもなかなか難しいかと思います。
また、これらの痛みは整形外科を受診してもレントゲン上の問題がないことも多く、湿布や鎮痛薬の処方で終わってしまうことも少なくありません。
手術したところが痛み始めてきたけど痛み止めっだけでは治らないという方は、整体サロンHarmoniaがお役に立てると思います。
手術後のリハビリを行う理学療法士が在籍する整体サロンだからこそ、手術後の後遺症がどこから起きているか筋肉や姿勢の問題から探し出し、リハビリを行うことができます。肩のぶり返した痛みに対しては、筋肉の痛みを改善した後、関節の動きを取り戻し、痛みがぶり返さないように筋力トレーニングを行います。
膝関節であれば、痛みを取り除いた上でどういった膝の動きに注意したら良いか、どういったトレーニングで膝を安定させていったほうが良いかを一緒にトレーニングしていけます。一度終了してしまったリハビリのアフターフォローをしますので、ご相談ください。
実際、Harmoniaをご利用いただくお客様にも前十字靭帯手術されて10年経過された方や腰部脊柱管狭窄症手術後にリハビリが終了してしまったが歩けず苦労していた方、変形性膝関節症と診断されたけど保存療法で頑張りたい方などがご利用されております。
手術って不安だなと思うことも多いかと思います。保存療法で頑張りたい方の気持ち、手術したあとのリハビリを頑張らなければならない人の気持がよくわかります。肩の手術を経験している手術をするメリットもデメリットもお伝えできる貴重な人物かなとも思いますので、何かあればご相談ください。
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