膝の痛みで病院を受診した時、「膝の痛みは太っているのが原因ですね、痩せるために運動しましょう!」と減量するように言われたことはありませんか?
過度な体重は膝への負担を増やすため、適切な体重管理は重要です。運動として提案されることが多いのが「散歩」ですが、実はメリットとデメリットがあるのはご存知でしょうか。
今回は、膝痛がある方に散歩を勧められた際の注意点についてお話しします。
膝関節の痛みがどうして起こるのか、原因は大きく2つにわけられます。
膝の痛みは、怪我や事故などによって筋肉や靭帯、軟骨を損傷する「直接的な原因」と扁平足や内股、股関節の柔軟性低下やお尻・ふくらはぎの筋力低下などで起こる「間接的な原因」です。
例えば、サッカーやラグビーなどのコンタクトスポーツで起こる半月板損傷や前十字靭帯損傷は直接的な原因、ランナー膝や変形性膝関節症は間接的な原因です。
過度な体重による膝の痛みは、外傷などの要因がないため間接的な原因があります。
しかし、ラグビー選手など体重が多くても膝に痛みを感じない人もたくさんいます。
では、過度な体重による膝の痛みが起きる原因はなんなのでしょうか。
一番は体格に見合った筋力が足りていないことがあげられます。体格が大きいのに膝の痛みに悩んでいない人は、自分の体重を支えるに十分な筋力があるためです。
筋力が足りないことで、腹囲が大きいことで前後の重心がずれる、扁平足やX脚などの姿勢の崩れが起きやすくなることで膝に負担がかかります。
日常的に膝に持続的に負担がかかり続けることで、筋肉や関節組織の炎症が起きやすくなります。
痛みによってより動かなくなることで炎症を起こした組織が硬くなり、関節の動きが悪くなるという悪循環に陥ります。
膝の痛みがあるときの減量手段の一つとして散歩をするときのメリット・デメリットについて解説します。
膝の痛みがあるときに散歩を行うことでのメリットは
- 低強度の有酸素運動で脂肪燃焼効果がある
- 心肺機能の向上
- ストレス解消効果
- 自律神経のバランスを整えることにつながる
といった体重を減らすことにつながります。
膝の痛みがあるときに散歩を行うことのデメリットとしては
- 膝への負担が増える可能性
- 痛みが悪化する可能性
- 正しい歩き方ができないため姿勢が崩れる
- 関節内の炎症を悪化させる
といった膝の痛みが悪化につながります。
結論から言うと、「膝の調子を整えてから散歩をする」ことが重要なため、痛みが強いときには散歩はおすすめしません。
膝関節の柔軟性が低下して膝を曲げたまま散歩すると、膝関節に負担がかかり痛みが悪化します。太ももや股関節周囲の筋力バランスが崩れると正しい歩き方ができずに膝関節に負担が増えて痛みが悪化します。
熱感や腫脹など関節内に炎症を起こしている状態で散歩をすると症状を悪化させて痛みが強くなる可能性があります。
そのため、痛みがある中で無理して散歩するのではなく、歩いていても膝の痛みがないあるいは最小限である状態に関節可動域や筋力を整えてから散歩することをおすすめします。
サポーターを装着して痛みをごまかして散歩をしている方もいらっしゃいますが、サポーターは対処療法でしかなく、痛みを改善させる手段ではないためサポーターに頼って柔軟性や筋力バランスの崩れをそのまま放置するのは得策ではありません。
整体サロンHarmoniaでは、膝痛の患者さんに以下のようなアプローチを行っています。
- 詳細なカウンセリングと関節・筋肉の検査で原因を特定
- 膝周辺の筋肉や軟部組織に対する徒手療法
- 膝のアライメントの調整
- 正しい歩き方の指導
- 自宅でできるストレッチや運動の提案
これらのケアを受けていただいて膝痛を最小限にしてから散歩を始めることで、安全に運動効果を得られます。
膝痛がある方の散歩は体重減量における手段の一つですが、炎症や強い痛みがある中でむやみに散歩を行うのは悪化させるため危険です。
まずは専門家のケアを受け、膝の状態を改善してから始めましょう。熊谷市で膝痛でお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。あなたの膝の健康をサポートいたします。
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