肩こり・五十肩・手首痛・腰痛・膝関節痛・産後骨盤調整はおまかせください!

チェロの弓操作で指が力んでしまう原因と対策をご紹介!

フィンガリングでの指のこわばりが見られやすくなってきて音楽家の肩・肘・手首・指の不調。

整体サロンHarmoniaにも首・肩・肘・手首の張りや痛みを感じてフルート・ピアノ・チェロなどの楽器演奏者の方が来店されています。

コンディショニングを行う中で演奏時の負担を減らすためのボディワークも行いますが、いろいろ動きについてのご質問をいただきます。

今回は、当店をご利用になっているチェロ奏者の方からいただいたご質問に対してアドバイスさせていただいたこと「弓の操作中に感じる指の力み」について解説します。

ボウイングの小指の力みはなぜ起こる?

チェロでのボウイング中にどうして力んでしまいやすくなるのでしょうか。原因を挙げていきます。

弓を持つ親指の位置が小指側に近い

弓を持つ右手親指の位置の問題について解説していきます。

ヤマハ音楽教室のホームページを参照すると弓の持ち方は

①サムグリップとフロッグの間の棹に右手の親指と中指の第一関節をつけます。フロッグの金具に中指の先をつけます。

②人差し指を中指から少し離して第二関節をつけます。

③薬指と小指は指の腹をつけます。

YAMAHAホームページ「チェロ:構え方と弓の持ち方」より

とあり、親指・人差し指・中指の3点を中心に保持し、薬指と小指は添えている状態です。

テコの原理で考えると以下の図のようなかたちになります。

チェロ演奏時、弓を持つ指は親指・人差し指・中指で支えることが中心であり、薬指・小指は添えておくだけになります。そのため小指の力みは起きにくい状態です。

これを踏まえると、親指が小指に近い位置に移動して持ってしまうと、テコの原理から支点となる親指の位置が変わるために人差し指・中指にかかる負担が減り、薬指・小指に掛かる負担が増えるため、薬指・小指の力が入りやすくなると考えられます。

チェロ演奏時に弓を支える親指の位置が人差し指と中指の間ではなく、中指と小指の間に位置すると、テコの原理にて小指への負担がかかりやすくなります。

更に親指がこの位置にあると、親指を曲げる筋肉である母指内転筋への負担が大きく、疲労しやすくなり、弓を抑える力が落ちてブレやすくなるため、余計に薬指・小指へ力が入るようになります。

また、親指の位置関係を親指を軸にして捉えると、人差し指を当てる位置が親指よりも遠くに位置することでも同じ様に小指へテコの原理が働きやすくなります。

チェロの弓を持つときの人差し指の位置が親指よりもより遠い位置になると小指が力みやすくなることを示した図です。

手首を小指側に倒して固定している

ボウイング中、手首の動きを柔らかく使えるかどうかで指への負担も変化します。

特に、下の写真のように小指側に手首を倒して固定した状態でのボウイングになっていると、自然と小指の筋肉に力が入りやすくなります。

これは、手首を小指側に倒す筋肉(尺側手根屈筋)の力を小指を曲げる筋肉(小指屈筋群)が代償するからです。

チェロのボウイング時に、手首を小指側に倒して固定して弓を持っているイメージ図

また、手首を小指側に固定したまま弓を操作する人に、肩や手首の不調を抱えている人が多い傾向にあります。

どうして肩や首への不調が多くなるのか。

それは、手首を小指側に固定したままボウイングを行うことで、弓を引く動作や押さえる弦を変える際に手首の関節(手関節)で動きを調節することができなくなるためです。

手首が動かないことで、肘を伸ばして弓を引く動作が本来の軌道に合いにくくなり、肘を完全に伸ばすこと無く、肩関節を背中側に引く(水平外転させる)ことで動きを作り出そうとします。

すると、肩関節後面にある筋肉を必要以上に活動させてしまい、肘・手関節(手首)の動きを代償してしまうのです。

肩甲骨・肩・肘・手首の動きの連動が不規則

 肩甲骨・肩・肘・手首の動きの連動がなんで小指の力みに影響するの?と思われる方いらっしゃるのではないでしょうか。

実は、筋肉同士はテレビでも最近聞くようになってきた筋膜という膜組織で連結しておりを、小指を曲げる筋肉自体が上腕や胸にある筋肉と繋がりを持っています。

そのため、演奏中に肩や腕にある筋肉が張ったり硬くなったりすると、指を握る筋肉が影響を受けて小指の力みが生まれることがあるのです。

指が力んでしまうことに対する対応法

小指が力まない位置に人差し指・親指の位置を調節する

前述してきたように、中指と親指でサムグリップとフロッグの間を挟み、人差し指の第二関節を当てることで弓をもちます。

ですので、親指が小指に近い位置へずれていたり、人差し指が親指よりも遠い位置で接していたりしないように、位置調整を行うとよいでしょう。

人差し指に近づけば近づくほど親指・人差し指・中指での3点固定となるため、弦の位置を変化させるときの前後移動の際の動きの自由度が制限されるため、親指の位置は実際のところ微調整程度の移動になると考えられます。

指を握る筋肉をストレッチする

弓をずっと持っていることで指を曲げる筋肉全体が張り、力みの原因につながります。

指を曲げる筋肉自体は、手のひらにあるわけではなく、前腕部分にあり浅指屈筋・深指屈筋になります。その部分を伸ばす必要があります。

指を曲げる筋肉は、肘から手首までの前腕部分にあり、手のひらにあるわけではありません。
指を曲げる筋肉は、前腕部分にあります。

手のひら全体の筋肉がストレッチされることで、指を曲げる筋肉の硬さを緩めることができ、弓を持つ指の力み全体を取り除くことが可能です。

YouTubeにてストレッチ方法を紹介しているのでご参考にしてください。

手首を小指側で固めないためのボディワーク

 では、手首を固めて使わないようにするためにはどうするか。先日Twitterに投稿した手首と肘の連動した動きを意識したボディワークをご紹介します。

チェロのボウイング(運弓)の際の手首の動きを表現した写真です。
チェロの運弓時の手首の使い方

動画を見ていただくとわかるように、肘を伸ばすときに手首は親指側に倒れ、肘を曲げるときには小指側に倒れるように動かしています。

この動き自体が硬いと、手首を必要以上に固めてしまうことが予測されます。

ワークをしてみて最初は手首の不安定感を感じる人もいるかもしれませんが、手首を小指側に倒す筋力に比べて親指側に倒す筋力が弱いことが考えられます。

ですので、繰り返し練習しているうちに筋力向上、脳の活性化が起き、動かしやすくなります。

動作のイメージとしては手首を親指側に返す様に行うというよりは動作の起点を手首の小指側から動かすように弓を引き、手首の親指側から押すようなイメージにすると上記の動作がやりやすくなります。

注意

このボディワークを行う際は、猫背や腰を丸めたまま行うのではなく、頭の天辺から紐で吊られるようなイメージで背筋を正し、骨盤を立てた状態で行うようにしてください。

指の力みや動きにくさが取れない方は整体サロンHarmoniaへご相談を

今回は、チェロ演奏者の右小指の力みの原因についてご紹介しました。指の力み一つで手首の動きや肘の動きにも影響してきます。弓の操作一つにしても、しっかりと各関節の動きを理解することで力みを減らすことができ、演奏時のパフォーマンスアップにつなげることができます。

上記のことを意識しても改善しない場合は、ぜひ整体サロンHarmoniaにご相談ください。より長く演奏を楽しんでいただける身体づくりをサポートさせていただきます。

ご予約方法

 整体サロンHarmonia(ハルモニア)は完全予約制です。以下の予約フォーム、LINE、お電話のいずれかでご予約ください。

予約フォーム

サービス選択・スタッフ選択・ご利用希望日時をそれぞれ選んでいただき、詳細にどんな不調でお悩みか簡単にご記入ください。

※予約フォームは24時間受け付けております。(時間帯により予約確定は翌日になります。)

※オンラインでの楽器奏者のコンディショニング相談に関しては、予約フォームあるいはLINE予約よりご予約ください。

他の音楽家の身体ケア関連記事はこちら

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です