ピアノ演奏で小指が痛いと感じていませんか?小指の痛みは、ピアニストにとって演奏のパフォーマンスを落とす深刻な問題です。ピアノ教室の先生や師事している先生に相談して「休めば治る」と言われ、1週間程度安静にしていたけど痛みが取れないという話も少なくありません。
痛みが長引けば長引くほどストレスやモチベーションの低下につながり、演奏活動されている方にとっては、演奏の質の低下につながってしまいます。
今回は、ピアノ演奏で小指が痛いと感じる原因と対策について解説します。
ピアノ演奏で小指が痛いと感じる原因は、様々なものがあります。
小指の痛みは、過度な練習が原因の一つです。ピアノを練習しすぎると、手首や指に負担がかかり、小指にも痛みが現れることがあります。
曲によって和音やオクターブを押さえる機会が多いと、小指を外に広げる動作が多くなり、小指外転筋という筋肉が疲労を起こします。
ピアノを引き慣れていると疲労感を感じにくいですが、痛いと気づいたときには過度な疲労で筋肉や腱に炎症が起き、硬くなっています。

小指で打鍵するときの指の向きによっても小指に痛みが起きる原因となります。
指先の腹の部分で打鍵していれば負担は最小限ですが、指先の外側などで打鍵していると第一関節(DIP関節)に対して本来曲がらない薬指側へ曲がる力がかかり、靭帯への負担がかかり続けます。
また、手の小さい方がオクターブを押さえる際に指先だけで鍵盤を押すように力を入れることでも第一関節への負担・小指を曲げる筋肉への負担が増え、痛みにつながります。
ピアノ演奏中の姿勢やフォームの崩れも小指の痛みの原因となる可能性があります。
例えばピアノと身体との距離が近いと、腕全体で運指を行うことができず、手首・指中心の運指となるため負担が増えます。
また、左手の場合は高音域への運指、右手の場合は低音域への運指の際、手首を小指側に倒して(尺屈して)運んでいたりすると小指の痛みを引き起こす要因となります。
この尺屈という動きが多いと、小指の痛みだけでなく手首の痛みの原因となるTFCC損傷にもつながります。

小指が痛くなる原因をご紹介してきましたが、痛みを感じたときにできる対策をご紹介します!
熱感や赤く腫れているというような『炎症症状』がみられるときは、炎症を押さえるために冷やすことが大切です。
熱感があるうちは無理な練習は避けた方がいいでしょう。ただし、応急的な対応となるため根本解決にはなりません。
炎症が治まった後に、小指が痛くなる原因に対してしっかりとケアが必要です。
痛みがある場合、練習を無理に行うことで痛みが悪化する傾向にあります。筋肉や腱が炎症を起こしている場合は、安静にすることで痛みが取れる場合もあります。
できればピアノ以外でも料理などの家事や指を使う作業も控えてみましょう。
冷やしたり安静にしていてもピアノ演奏中に小指が痛いと感じたときには、筋肉や関節の柔軟性が低下していて、対症療法だけでは解決することが難しくなっています。
靭帯や腱の肥厚、手首・肘・肩関節などの柔軟性低下を起こしている場合もあります。
疲労により硬くなっている小指を動かす筋肉や負担のかかっている小指の関節に対して、本来の筋肉の機能や関節の可動域を取り戻すためのリハビリや整体を受けると改善しやすい傾向にあります。
電気治療やマッサージなどの対症療法だけでは根本改善にならないため、やったあとが楽でも演奏すると再び痛みを感じる場合は多いです。
ピアノの動きに基づいた施術を行ってもらえる理学療法士などの専門家へ相談しましょう。
小指を含め、指や手首がピアノ演奏中に痛くならないよう、日頃から予防しておくことも大切です。痛みを感じたときの対策にも有効な手段ですのでご紹介します。
ピアノ演奏中に小指が痛いと感じないように、演奏姿勢や動作根本を見直して小指に掛かる負担を減らすことも大切です。
姿勢として猫背や巻き肩で演奏は、胸の筋肉から上腕・前腕・指にかけて力みやすくなり、オーバーワークを起こしやすくなります。

また、鍵盤よりも肘が低い位置になる椅子の高さでの演奏も指の力みにつながります。
そのため、鍵盤に置く手と肘の高さが同じくらいになるように椅子の高さを調節することでも力みを減らすことにつながります。

その他に、オクターブを打鍵する際に小指を開くように運指するのではなく、親指を起点にして手のひらを開くイメージでオクターブを打鍵しにいく意識ができるといいかもしれません。
がむしゃらに練習を繰り返すことでオーバーワークを起こして痛みにつながります。
イメージトレーニングを活用して実際の演奏練習の時間を調節することで指を使う頻度を減らすことも痛みを減らすことにつながります。
イメージトレーニングにおける論文を解説した記事もありますのでご参照ください。
ピアノ演奏で小指に限らず、全部の指において曲げる筋肉がオーバーワークを起こし、筋肉が硬くなることで痛みを生じる可能性があります。日頃の練習での疲労をアフターケアするためにストレッチするのも一つの方法です。
小指の痛みにを和らげるためのストレッチを1つご紹介します。
手のひら側のストレッチをする機会があっても、手の甲側のストレッチをする機会は少ない人が多いです。
小指を開く際に尺側手根伸筋という筋肉が疲労しやすく、硬くなることも多いのでぜひ手の甲側もストレッチしましょう!
小指の第一関節に負担がかかり続けていると関節を支えている靭帯や関節包という組織が硬くなり痛みを伴います。
第一関節部分を優しく摘んで、ほんの少しねじるようにほぐしたり、指先をつまんで第一関節を曲げ伸ばししたりして関節をほぐしてみましょう。
痛みを伴う場合は、無理に行わず専門家に依頼しましょう。
ピアノ演奏中に感じる小指の痛みに関して原因と対策を解説しました。
ピアノ演奏に慣れていると感じにくいですが、オクターブや和音を打鍵するときや小指を外に広げる機会が多いこと、手の小さい人が小指で打鍵する際に第一関節までの部分で押さえることで指の筋肉への負担が大きいこと覚えておきましょう。
鍵盤の重さは、ピアノのタイプによっても異なりますが同時に打鍵する鍵盤が増えれば増えるほど負担がかかります。また、複雑な楽曲ほど指の早い動きが必要となるため筋肉の柔軟性が重要です。
指の動きにこわばりを感じたり、以前よりも指の動きが悪く感じるなどの違和感を感じたら、奏法を工夫するのではなく、指のケアから行いましょう!
身体の専門家に相談することで痛みの解決の糸口が必ず見つかるはずです!
埼玉県熊谷市にある整体サロンHarmoniaでは、楽器演奏される方に起こる身体の不調に対して根本改善を行う楽器奏者のコンディショニングを行っています。
ピアノの演奏中に感じる小指の痛みに限らず、手首の不調、肩こり、肘の痛みなどに対する全般的な施術を行っています。
痛み止めや注射などで取れない痛みは、指の動きに関わる筋肉が原因で関節がうまく動いていないことがよくあります。セルフケアでも限界を感じている場合には施術が重要になります。
指の痛みが起きにくくなるように筋肉や関節の状態を整えて演奏パフォーマンスアップにつなげます。ぜひ一度ご相談ください。

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