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【フルート奏者向け】演奏中の右肩の痛みの原因とは?理学療法士が教える姿勢改善と予防法

フルート演奏中の右肩の痛みを表した写真

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 フルート演奏中の右肩の痛みにお悩みではありませんか?以前、静岡県フルート協会でセミナーを開かせていただいた際に、右肩の痛みで困っているというお話を聞くことがありました。

ご来店いただくフルート奏者の方からご相談でも「演奏中の右肩の痛み」が多くあります。どうしてフルート演奏で右肩の痛みが起こるのでしょうか。

以前掲載したフルート奏者に起こる首の痛み・肩こりに関する記事をより深堀りして解説していきます。

この記事を読むことで、以下の3つのメリットが得られます。

  • 右肩が痛くなる「本当の原因」が機能解剖学的に理解できる
  • 痛みを引き起こす筋肉のメカニズムがわかる
  • 痛みを予防するための具体的な構え方や体の使い方が身につく

その場しのぎのケアではなく、根本的な原因を知ることで、より長く、楽しく演奏を続けるためのヒントにしていただければ幸いです。

あなたはフルート演奏中、こんなお悩みを抱えていませんか?

  • 長時間の練習や本番になると、右肩の前側や後ろ側、外側が痛くなってくる
  • 肩の張りが気になって、演奏が集中できない
  • マッサージに行くとその時は楽になるが、楽器を構えるとまた痛みがぶり返す
  • 「構え方に力みがある」と言われるが、具体的にどうなおせばいいかわからない

 フルートをうまくなりたい、演奏会や発表会で納得のいく演奏を疲労したいと思って練習を積み重ねているだけなのに、身体の不調を感じてはいませんか?

楽器演奏で右肩の痛みを抱えたままだと、練習効率も落ちやすく、特定のフレーズを間違えやすかったり、緊張で力みやすくなったりとパフォーマンスが低下します。

「痛みをごまかしながらの演奏」はもう終わりにしませんか?

 「本番が近いから終わるまで我慢しよう」「みんなも痛みを我慢しながら吹いているそういうものなのか」と、痛みに耐えながら練習を続けていませんか?

ハルモニアではこれまで、多くの音楽家の方々のお身体をサポートしてきましたが、右肩の痛みを訴えるフルート奏者の多くが、ご自身の体を酷使して限界を迎えて痛みに悩んでいました。

理学療法士としての長年の臨床経験から言えることは、「右肩の痛みを感じている時点で身体は我慢して演奏していい状態ではない」ということです。

痛みを感じている筋肉だけをほぐせば十分かというとそうではありません。楽器を持ったときの「姿勢」や「使い方」が変わらなければ、根本的な解決には至らないということです。

解剖学的な視点から見る右肩の痛みの原因と連鎖

 では、なぜフルートを構えると右肩に痛みが出やすいのでしょうか。機能解剖学・運動学に基づき、痛みの原因となる「構えの崩れ」と「筋肉の過緊張の連鎖」について解説します。

右肩の痛みは、主に以下の3つの構え方が組み合わさることで引き起こされます。

猫背・巻き肩による「上腕骨頭の前方偏位」とその代償

 日常生活や演奏時のクセで背中が丸まり、肩が前に出る(巻き肩)と、腕の骨の付け根(上腕骨頭)が本来の位置より前方にズレてしまいます。

体はこのズレを押さえ込もうとして、上腕二頭筋大円筋大胸筋といった筋肉を過剰に働かせ(過緊張)、肩の前側に負担をかけます。

上腕骨頭が前方へ偏位している様子。肩の前側の部分に痛みを伴いやすい。フルート演奏での右肩の痛みの原因となる。

楽器を引きつけすぎる「肩関節の水平外転位」での固定

 フルートを上半身に引きつけるように、右肘を体のライン(肩関節)よりも後ろに引いて構えてしまう状態です。

上腕骨頭が前方にズレた不安定な状態のまま、無理に肩を後ろに引いて安定させようとするため、今度は肩の後ろ側から外側についている上腕三頭筋三角筋(後部線維)棘下筋小円筋といった筋肉が過緊張を起こします。

フルートを構えるときに楽器を身体に惹きつけるように構え、右肩関節が水平外転位で保持している。肩の後ろ側の筋肉に張りや痛みを感じやすい。

右下がり&脇絞めによる「肩関節内転・肘関節屈曲」の力み

 フルートが右下に下がった状態で構え、さらに右肘を脇腹に近づけて構えてしまう状態です。

この姿勢を維持しようとすると、腕橈骨筋小胸筋烏口腕筋が過度に働き、胸の前側や肘周りにかけて強い緊張を生みます。

フルート演奏時の首の角度の悪い例(左)といい例(右)です。頭が右に倒れていると、首の左側に大きな負担がかかるのでおすすめしません。
結果としてどこに痛みが出るのか?

これらの「構えの崩れ」が連鎖することで、筋肉の始まりと終わり(起始停止)や、複数の筋肉が重なり合う「肩関節の前側」「肩関節の後方」「肩関節の外側」といった部位に摩擦や過負荷がかかり、痛みとして現れるのです。

理学療法士がおすすめする4つの予防法

 これらの筋肉の過緊張を防ぎ、痛みを予防するためには、以下のポイントを見直すことが最低限必要となります。

構え方の修正

 まず第一優先で取り掛かりたいのが「フルートの構え方の修正」です。

右肘が右肩関節よりも後ろにいかないよう、フルートを身体から少し離して構えましょう。肩関節後方の過緊張を防ぎます。

上半身・骨盤を右に30~45度開き、それに合わせて首から頭を左回旋させます。

フルートの基本姿勢の水平面のイラストです。右肩よりも右肘が背中側に引けないように注意しましょう。

脇の空間を保つ

 右脇の下をギュッと締めるような構え方は避けましょう。

脇に握りこぶし一つ分ほどの自然な空間を開けることで、前鋸筋を使って肩甲骨を安定させることができ、小胸筋など胸の前側の力みを防ぎます。

肩甲骨が安定すると指の動きやすさも変わります。

フルートを構えるときに右肘が脇腹につかないよう握りこぶし一つ以上は開けて構えられると良い。

インナーマッスルの強化・調整

 ストレッチなどのセルフケアをしていても、「ケアをした後は右肩の痛みが楽になるのに良い状態が持続しない」と感じる方は、楽器を支えるための筋力が足りないことが多いです。

 肩を正しい位置に保つローテーターカフ(回旋筋腱板)や肩甲骨の動きを支える前鋸筋・僧帽筋下部の働きを高めることが、肩の安定性を生みます。

「楽器演奏に筋トレは必要ない」とお話をされるフルート指導者はいらっしゃいますが、楽器を適切に構えるために必要な筋力は鍛えていく必要があります。

呼吸法の確認

 右肩の痛みを感じる方は、呼吸法を確認することも大切です。楽器を吹く際に、「腹横筋の収縮を伴い、腹圧をかけて息を吐く呼吸」ができているか確認しましょう。

右肩の痛みを感じる方の多くが、下腹部を膨らませたまま上腹部から息を吐く動作がみられ、腹横筋による腹圧を使えていない呼吸になっています。

背中・腰を丸めず、へそより下の下腹部からお腹を凹ませながら息を吐くように練習してみましょう。はじめは楽器を使わずに背中を壁につけた状態で行ってみましょう。肩甲骨が壁から浮かないようにして行えればOKです!

腹圧を高めることができると体幹が安定し、猫背や巻き肩になりにくくなることで肩や腕のムダな力みが抜けやすくなります。

Harmoniaがご提案する「音楽家のためのコンディショニング」

「頭ではわかったけれど、自分の右肘が後ろに引けているのか、客観的に知るのは難しい」
「呼吸と姿勢を連動させようとしても、どうしても肩に力が入ってしまう」

そう思われた方は、ぜひ一度Harmoniaにご相談ください。 当サロンでは、ただ痛いところをマッサージする対症療法は行いません。

理学療法士の国家資格を持つ私が、機能解剖学に基づく姿勢分析と「ボディマッピング(正しい身体の認識)」を用い、あなた自身の演奏姿勢や呼吸のクセを丁寧に評価します。

自律神経を整えながら、骨格や筋肉の繋がりを意識した「全身調整」を行うことで、無理なく自然に楽器を構えられるお身体へのコンディショニングをサポートいたします。

フルート奏者の左肩の使い方をアドバイスしているところ

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当サロンでの施術は医療行為(診断・治療)ではありません。

機能解剖学や運動学に基づき、ご自身の自己回復力を高めるための「健康維持・増進」「コンディショニング」を目的とした代替療法です。激しい痛みや急性の症状がある場合は、まず医療機関をご受診されることをお勧めいたします。

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