「もしかして、私の手首の痛みも…?」こんな症状に心当たりはありませんか?
- 包丁で硬いものをたくさん切った後、手首や親指の付け根に痛みが出たことがある
- 子どもを抱っこすると、手首にズキッとした痛みや疲労感を感じる
- レンチをよく使う自動車整備など、手首を酷使する作業で痛みを感じやすい
- 大正琴やギターなど、弦を弾く側の手首に痛みを感じる
- ピアノ演奏で指がこわばり、特に連打がしにくいと感じる
- スマホを長時間操作していると、親指の付け根から手首にかけて痛む
日常生活でふとした瞬間に感じる、つらい手首の痛み。一時的なものから慢性的なものまで原因は様々ですが、放置していると悪化してしまうことも少なくありません。
その痛みの原因としてよく挙げられるのが腱鞘炎(けんしょうえん)です。今回は数ある腱鞘炎の中でも、特に親指の付け根周辺に起こりやすい「ドゥ・ケルバン病(狭窄性腱鞘炎)」について、原因からご自身でできるセルフチェック、そして根本的な改善策まで詳しく解説します。
まず、「腱鞘炎」とはどのような状態なのでしょうか。医師の黒畑順子先生は次のように説明しています。
骨と筋肉をつないでいる組織を「腱」というが、腱が通るトンネルである「腱鞘」が何らかの原因で炎症を起こしてぶ厚く狭くなり、腱がスムーズに腱鞘を通過できなくなった状態が腱鞘炎。狭窄性腱鞘炎と呼ばれるものがその代表で、親指を伸ばす伸筋腱が狭窄されて起きる「ドゥ・ケルバン腱鞘炎」や、指を曲げる屈筋腱に炎症が出る「ばね指」などの患者が多い。妊娠・出産期や更年期の女性が、ホルモンの変化がきっかけになって多く発症するほか、スポーツや仕事で手や指をよく使う人にも見られるのが特徴。近年はスマートフォンの長時間利用で発症する人も増えている。
出典:腱鞘炎(ドゥ・ケルバン病、ばね指)とは(症状・原因・治療など)|ドクターズ・ファイル https://doctorsfile.jp/medication/79
簡単に言うと、筋肉と骨をつなぐ「腱(けん)」というヒモと、それを包んで腱の動きを滑らかにする「腱鞘(けんしょう)」というトンネルがあります。
このトンネル(腱鞘)が、使いすぎなどによって炎症を起こし、腫れて狭くなってしまうことで、中のヒモ(腱)がスムーズに動けなくなり、痛みや引っかかりを感じるのが腱鞘炎です。


ドゥ・ケルバン病は、この腱鞘炎の中でも、親指を伸ばしたり広げたりする腱(伸筋腱)が通る、手首の親指側にある腱鞘で起こります。そのため、親指の付け根から手首にかけての部分に痛みが生じるのです。
ご自身の痛みがドゥ・ケルバン病の可能性があるか、簡単なテストでチェックしてみましょう。
- 親指を手のひらの中に入れ、他の4本の指で親指を包むように握りこぶしを作ります。
- そのまま手首をゆっくりと小指側に倒していきます。
この時、手首の親指側(親指の付け根の延長線上あたり)に痛みを感じたり、痛みが強くなるようでしたら、ドゥ・ケルバン病の疑いがあります。

- 痛みがある方の手の親指を、手のひら側に倒します。
- 反対の手で、倒した親指を優しく握り、さらに小指側(手首が曲がる方向)にゆっくりと引っ張ります。
こちらも同様に、手首の親指側に痛みを感じたり、痛みが強くなるようでしたら、ドゥ・ケルバン病の可能性があります。

※注意:これらのテストは簡易的なものです。痛みが強い場合や続く場合は、自己判断せず専門医の診断を受けてください。
セルフチェックで「もしかして…ドゥ・ケルバン病?」と思われた方、あるいは既に手首の痛みが続いている方は、どのように対処すればよいのでしょうか。
痛みは体からの「使いすぎだよ!」というサイン。特に炎症が起きている初期(痛みを感じてから2~3日)は、無理に動かさず、痛む部分に負担をかけないように安静にすることが最も重要です。
熱を持っている場合は、アイシング(冷やすこと)も効果的です。市販の湿布薬などを活用するのも良いでしょう。

痛みが続く場合や、日常生活に支障が出ている場合は、必ず整形外科を受診しましょう。最近では「手の外科」という専門外来を設けている病院もあります。
レントゲンや超音波(エコー)検査などで、
- 骨に異常はないか?
- 手首の靭帯や腱鞘の状態はどうか?(肥厚していないか)
- 神経に影響は出ていないか?
などを詳しく診てもらうことで、ご自身の状態を正確に把握できます。
診察の結果、炎症を抑えるための薬や注射、装具(サポーター)などが処方されることがあります。重症の場合は手術が検討されることもありますが、まずは専門医の診断を仰ぐことが大切です。
整形外科での診断を受け、炎症がある程度落ち着いてきても、痛みがなかなか引かない、あるいは良くなってもまたすぐに再発してしまう…という方も少なくありません。それはなぜでしょうか?
実は、腱鞘炎は単なる「使いすぎ」だけでなく、体の使い方や姿勢の癖、他の部分の硬さなどが根本的な原因となっている場合が多いのです。
安静にしている期間が長引くと、手首の関節自体が硬くなったり、周囲の筋力が低下したりしてしまいます。また、指や手首を動かす筋肉が硬くなると、手首の関節に常に圧迫するような力が加わりやすくなり、これも痛みが長引いたり、再発しやすくなったりする原因になります。
「手首が痛いのに、他の場所が関係あるの?」と思われるかもしれません。しかし、私たちの体は繋がっています。例えば、
- 肘を90度に曲げた状態で、手のひらをスムーズに上に向けられますか?
- 肘はまっすぐ伸びますか?
- 普段から猫背や巻き肩になっていませんか?
これらの状態は、腕全体の筋肉のバランスを崩し、結果的に手首にかかる負担(圧迫ストレス)を増大させる要因となります。つまり、手首の痛みを根本から改善するには、手首だけでなく、肘や肩、肩甲骨周りの状態、さらには姿勢全体を見直す必要があるのです。
炎症が治まったからといって、この根本原因が解決しないまま以前と同じように手首を使っていると…
「痛みが引いた!治った!」
↓
(手首に負担がかかる体の使い方のまま)仕事や趣味を再開
↓
「また痛くなってきた…」
という再発の悪循環に陥ってしまうのです。
なかなか痛みが改善しない方は、肩こりや四十肩・五十肩、腕の張りなどを同時に抱えているケースも多く、体全体を総合的に見ていく必要があります。
「職業柄、手首を使うのは仕方ない…」「趣味に夢中になると痛みを忘れるから…」
そんな風に、つらい手首の痛みを我慢したり、ごまかしたりしていませんか? その痛みは、体からの重要なサインです。無理を続ければ続けるほど、症状が悪化し、手のしびれや握力低下を招き、大好きな仕事や趣味さえも続けられなくなる可能性があります。
痛み止めや注射は、一時的に炎症を抑えるのには有効ですが、硬くなった関節の動きを改善したり、痛みの根本原因を取り除いたりすることはできません。
熊谷市の整体サロンHarmoniaでは、ドゥ・ケルバン病をはじめとする手首の痛みに対し、単に痛む箇所だけを見るのではなく、痛みの根本原因を探し出すことから始めます。
- なぜ、あなたの手首に負担がかかっているのか?
- 筋肉の硬さ、関節の動き、姿勢、体の使い方…どこに問題が隠れているのか?
丁寧なカウンセリングと検査を通して原因を特定し、硬くなった筋肉を緩め、関節の柔軟性を引き出し、体全体のバランスを整えることで、痛みが再発しにくい体づくりを目指します。手首だけでなく、巻き肩や猫背、腕の筋肉の硬さなど、全身の状態を考慮した施術を行います。
「どこへ行っても良くならなかった…」
「もう治らないと諦めていた…」
そんな方も、ぜひ一度整体サロンHarmoniaにご相談ください。私たちは、あなたのつらい痛みに真摯に向き合い、快適な毎日を取り戻すためのお手伝いをさせていただきます。
初回限定の割引もご用意しておりますので、まずはお気軽にお問い合わせ、ご予約ください。