反り腰は、肩こりや腰痛を起こしやすい姿勢であり、特に女性に多くみられます。ヒールを履いたり、長時間の立ち仕事であったり、産後であったり、楽器演奏であったり、反り腰になりやすい要因は多岐にわたります。
実は、反り腰をそのままにしておくと今は痛みが無くても将来、腰痛や股関節痛、最悪の場合は脊柱菅狭窄症や変形性関節症、腰椎すべり症などの原因となってきます。
今回は、反り腰の原因と反り腰対策の入門で行う有効な体操を5つご紹介いたします。
反り腰は、立っているときや座っているときに腰が反ってしまっている状態を指します。上半身は比較的胸を張っていい姿勢に見えますが、骨盤は前側に倒れて下腹部を突き出ています。
人は本来、正しく姿勢が保てていると背骨がS字のカーブを描いており、骨盤は真っ直ぐ立っています。しかし反り腰では、肩甲骨付近の胸椎のカーブが通常より少なくなっていたり、腰椎のカーブが強くなっていたり、腰椎とつながる骨盤の骨の一つである仙骨が過度に前側に倒れていたりとS字カーブが崩れています。
反り腰は
- 洋梨型肥満体型の男性
- ヒールを履く機会の多い女性
- 筋力のない細身の女性
- ぽっこりお腹の方
- 妊婦・産後の方
などに多い姿勢です。背中や腰、股関節、膝などに負担がかかり続け、背中の痛み・腰痛・股関節痛・太もも前面の張り・肩こりなどを感じるようになります。上腹部が硬くなって下腹部が弱くなると行った症状がみられるようになります。
そのため、できる限り早くセルフケアをはじめて、痛みを感じにくい身体にしていくことが肝心です。反り腰をセルフケアしていく方法をご紹介します!
反り腰が起きるのにはいくつか原因があります。
- 立ち姿勢の崩れがある
人は立っているとき、寝ているときよりも腰椎に大きな負担がかかっています。その中で、立つときに扁平足のように土踏まずを潰すようになっていたり、つま先重心で立っているとより腰が反る負担がかかります。 - ヒールの高い靴を履いている時間が長い
ヒールが高い靴を履いているとバランスを取るために腰が反りやすくなります。つま先立ちと同じ状態になるため、筋力がないとバランスを取るために姿勢が崩れやすくなり、反り腰だけでなく、膝の違和感なども感じることがあります。 - 運動不足による筋力低下
姿勢の崩れにつながりますが、お腹の筋力やお尻の筋力など骨盤を支える筋肉が弱くなると骨盤が前傾しやすく反り腰になります。 - 筋肉の柔軟性低下
腰の筋肉が硬かったり、股関節の前側の筋肉が硬かったりすると骨盤が前傾しやすくなり反り腰になります。 - 妊娠・出産に伴う筋力バランス・姿勢の崩れ
妊娠中、胎児の成長に伴いお腹が大きくなるとともに反り腰になりやすくなります。出産後は、妊娠・出産にて引き伸ばされたお腹の筋肉や骨盤の筋肉が弱い状態であることで骨盤を支える力がなくなるため骨や靭帯で姿勢を支える傾向が強くなるため反り腰になります。
ご自宅でもできる反り腰を改善・予防する簡単ストレッチを4つご紹介します!
反り腰の方は、背中に縦に走っている脊柱起立筋という筋肉や腰を支える役割をする多裂筋という筋肉が過剰に働きやすくなり硬くなってしまいます。そのためストレッチして緩めてあげることが必要です。
- 仰向けの状態からスタート
- 両膝を胸の方に持ち上げ、両腕で両膝を抱えるようにし、頭は膝につくように顎を引きながら丸める
この状態を、できれば20秒行います。息を止めてしまいそうであれば5秒間を2〜3セット行うようにしてみましょう!(※血圧が高めの方は5秒以上息を止めると血圧が上昇してしまうバルサルバ効果というものがありますので注意してください。)
尾てい骨の部分がしっかりと床から離れるくらいまで腰が丸められるといいストレッチになっています!
実はこの体操は、腹直筋や・首の前側にある広頸筋などを鍛えるトレーニングにもなり、一石二鳥な運動です。
反り腰の方は腰を支えておくために必要な筋肉が過剰に働きやすく中でも広背筋という肩から脇の下を通り腰にまである大きな筋肉も骨盤を立てるために必要な筋肉が正しく使えていないことも原因の一つです。骨盤を立てるためにできる仰向けでの運動をご紹介します。
- 床にあぐら姿勢で座り、片方の膝を伸ばして片足開脚する
- 伸ばしている脚側に上半身を倒す
- 肘はできる限り伸ばし、脇の下・脇腹が伸びるように指先を遠くに伸ばす
呼吸を止めずに30秒2セット行ってみましょう!
身体を倒す際に胸が正面を向くように真横に上半身を倒しましょう!ねじれてしまうと広背筋の伸びが少なくなってしまいます。また、しっかりと指先から遠くに伸びるように意識することで肩甲骨周囲にある棘下筋や小円筋や前鋸筋といった筋肉にもストレッチされます。
膝を曲げてる側が浮いてしまう場合は、股関節の付け根のストレッチが別途必要になります。
1つ目は、股関節の前側を伸ばすストレッチです。
膝立ち姿勢から片足を前に出します。この時、出す方の足は膝よりも前に出しましょう。
その状態から膝立ちしている方の股関節の前側を突き出すように移動させます。
写真の姿勢であれば左股関節の前側が痛気持ちい程度に伸びている感じがあればOKです。できる限り上半身はまっすぐ立てておきましょう。この状態で30秒キープしましょう。
反対も同様に行い、30秒間を2セットずつ行うと良いかと思います。
3つ目は、太もも前面を伸ばすストレッチです。反り腰の状態が続くと太ももの前面にある大腿四頭筋や大腿筋膜張筋といっったが常に働くようになり硬くなります。
反り腰に加えて巻き肩もみられる方は、お腹の筋肉である腹直筋が硬くなっている場合があり、併せてストレッチしていくことが効果的な場合もあります。
- 壁に近い位置で四つ這い姿勢になり片膝を壁から10〜20cmのところにつけて足を立てる
- 反対側の脚を立てて、上体を起こして大腿前面を伸ばす
- 伸ばしている太ももと同じ側の手をバンザイし、お腹を伸ばす
太ももの前面が上半身を起こした時点でかなり伸びる感覚になるかと思います。あまりに張りすぎて上半身が起こせない場合は、膝を付く位置を壁から少し離してみてください。
太もも前面がしっかり伸びると腰が軽くなるとともに、太もも痩せが期待できます!
上記のストレッチを行い、骨盤が正しい位置に戻せる環境になった状態で再度骨盤が前傾しないようにするために必要な筋力をつけていく必要があります。今回は簡単にできる体操を2つご紹介します!
ドローインは息を吐きながらお腹を引き締める力を入れる運動です。反り腰になってしまう原因の一つに腹横筋の筋力低下があります。腹横筋は体幹を芯から支えるインナーマッスルであり、この筋肉の働きが悪くなると反り腰や猫背の原因となるのです。
腹横筋が弱くなると腹筋全体の中でも下腹部に力が入りにくくなります。そのため、下腹部を引き締めるように意識して力を入れる練習が必要になります。
- 仰向けで両膝を立て、手をへそより下の下腹部に当てる
- 手を当てたお腹を息を吸いながらふくらませる
- 下腹部から凹ませるようにして息を吐ききる
- 吐ききってから5秒吐き出す力を入れる
このトレーニングを行うことで、腹横筋という体幹の軸を作るのに重要なインナーマッスルを鍛えることができ、骨盤を前側から支える役割を担えるため、反り腰を防止することにつながります!
ブリッジ運動は、反り腰にならないように必要なお尻の筋肉、太もも裏の筋肉を鍛えるのに有効な運動です。股関節・太もも前面をストレッチしてから出ないと腰に負担がかるため、先に紹介したストレッチを行ってから行うことをおすすめします!
- 仰向けで両膝を立てる
- 両手をお尻の横辺りにつき、腕全体を床につける
- 股間あるいは股関節の前側から天井へお尻を持ち上げるようにする
- 肩甲骨を床に対して押し当てるように胸を開くようにしながら上げるとさらに効果的!
太ももの後ろがつりそうな方は、踵をお尻に近づけ
かかとの位置がお尻から離れていくと太もも裏の負荷量があがります。お尻を上げて太もも裏がつりそうになってしまう方は、膝が90度以上曲がっている状態になるよう、かかとをお尻に近づけた状態で行うところからスタートし、徐々にかかとの位置を遠くしてください。
5秒間キープを10セット行うだけでもお尻・太もも裏にかなり効いてきます。腰が痛くなってしまう場合は、股間から挙げておらず、おへそからお尻を挙げてしまっているため股間(恥骨)・股関節の前面から挙げていくように意識しましょう!
今回は、反り腰の方にオススメなストレッチ・トレーニングを6つ紹介しました。反り腰をそのままにしておくと腰痛や坐骨神経痛、腰椎すべり症などの疾患のリスクとなりますので早めに解消しておきましょう。
セルフケアでも痛みが取れない場合は、早めに専門家に相談して自分に必要な施術・運動を教えてもらいましょう!
熊谷市の整体サロンHarmoniaでは、反り腰が原因で引き起こされる身体の不調に対しる施術を行っています。セルフケアでは解決できなかった症状はぜひ一度ご相談ください。セルフケアでなかなかほぐれなかった筋肉を緩め、関節の動きを取り戻し、反り腰を予防するためのトレーニングを行い、反り腰予防・腰痛予防を行います。
整体サロンHarmonia(ハルモニア)は完全予約制です。以下の予約フォーム、LINE、お電話のいずれかでご予約ください。
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