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【膝関節痛】実は重要!椅子の高さ【肩こり・腰痛】

座りながら腰の痛みを感じている女性

 デスクワークや在宅ワークで座っている時間が長く、パソコンに向き合って仕事をしていると姿勢が悪くなり肩こりや腰痛、中には膝痛になる人もいます。実は肩こり・腰痛は環境を整えることで軽減させることができます!

今回は、仕事やご自宅で用いる『椅子の高さ』について身体にかかる負担の違いや負担が起こったときにやりたい対策についてご紹介します。

デスクワーカーだけでなく、楽器演奏している方にとっても、椅子に座って演奏する機会の多い方にも関係してくるためぜひご覧ください。

使っている椅子の高さはどれくらいですか?

 早速ですが、みなさんが実際仕事場やご自宅で使用されている椅子・ソファーの座る面(座面)の高さはどれくらいでしょうか。大体以下に載せる写真の3パターンに分かれるのではないかなと思います。

股関節が膝よりも低い

股関節が膝よりも低い位置での座位

股関節と膝の高さが同じ

股関節と膝の高さが水平な座位

股関節が膝よりも高い

膝よりも股関節の位置が高い状態での座位

低い座面はソファーに多く、同じ高さの椅子はワークチェアに多く、高い座面はピアノ演奏用の椅子・バーカウンターの椅子などに多い傾向にあります。

体に負担を掛けにくい座面の高さは?原因と対策をご紹介

 では、どの椅子の高さが「肩こり」「腰痛」「膝関節痛」が起きやすい座面の高さなのでしょうか。症状別に掘り下げて説明していきます。

腰痛がおきやすい座面

 腰痛が起こりやすい座面の高さは、ズバリ「股関節が膝関節よりも低い位置」の座面です。低い座面に座ると、姿勢を正す際に骨盤が立てられない感覚や、股関節が詰まる感覚、腰が張る感覚があります。

これは筋・骨格の構造上、骨盤を立てるための力が必要以上に働くため筋疲労が起こりやすくなるからです。

筋疲労が起きやすい姿勢は、保つのが大変なため次第に骨盤を後ろに倒し、背中・腰を丸めた姿勢になります。すると腰の筋肉だけでなく椎間板や神経に負担がかかり続けるので腰痛が起きます。

椅子に座っていて腰痛に悩んでいる方は、股関節が膝関節よりも『高い位置』になる座面の高さに設定しましょう。

膝関節痛が起こりやすい座面

 膝関節痛が起こりやすい座面の高さですが、膝が痛くなる原因として太もも裏にあるハムストリングス(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)という筋肉が大きく関わっています。椅子が高く股関節が膝関節よりも高い位置の椅子に座ると以下のような現象が起こります。

  • 椅子の縁に接している太もも裏が圧迫されるため、筋肉が血流不全を起こしてハムストリングスが硬くなる
  • 硬くなったハムストリングスが膝から下の骨に当たる脛骨を後方へ引くようなストレスが発生し膝関節にズレが生じる
  • 膝関節のズレから膝関節の前側にある組織にストレスがかかるとともに、立ち上がったときにもそのズレが残ったままになるため、膝の痛みが生じる。
  • 硬くなったハムストリングスはほぐしたりストレッチしたりするまで硬くなったままのため持続的に膝にストレスがかかり、歩いていたりしても痛くなる
座面が高い椅子に座ると、座面から脚が床に垂れ下がる際に、重力の負担が太もも裏にあるハムストリングスにかかり圧迫されるストレスを受けます。そのストレスにより脛骨が後方へ引かれて膝関節自体の適合が不良となるため、膝関節前面へストレスが現れ、結果立ち上がろうとした際などに膝の痛みを感じるようになります。

椅子に座って足のうら全体が床に着かず宙に浮いた状態の場合は、より筋肉の血流不全が起きるリスクが高くなります。

どうしても座面の高い椅子を使い続けなければ行けない場合は、椅子に極力浅く腰を掛け、ハムストリングスを圧迫しないように坐骨というおしりの硬い骨の部分で座るように心がけましょう。

座面が高い椅子に座っていて膝の痛みを感じる人は、股関節と膝関節の高さが同じになるように高さ調節してもらうと膝への負担が減ります。

高さを調節したのに膝の痛みが残る場合は、ハムストリングスを伸ばすストレッチをご紹介します!入浴後など身体が暖まっている時に行うと筋肉が緩みやすいためおすすめです。

肩こりが起こりやすい座面

 肩こりが起こりやすい座面の高さに関してですが、股関節が膝関節よりも低い位置の座面が一番肩こりを起こしやすいですが、どの高さであっても猫背になって座っていると肩こりになります。そして、猫背になりやすい姿勢を作るのは、椅子だけでなく机の高さも関係しています。

机に手をおいた際に、背中を丸めずに前腕部分が乗る高さに椅子の高さが調整できると、自然と背筋が伸びて骨盤がたった姿勢のまま作業がしやすくなります。

一番注意したいのは、椅子が高く、机が低い状態です。机が低いと書類作業やパソコン作業を行う場合に腕を空間に保持しておかねばならず、良い姿勢の状態では腕が疲れてしまいます。

だからといって腕の疲労が起きにくいように机に前腕が乗るようにすると猫背になってしまい、頭は前方へ突き出す形となるため首の付根の部分に負担がかかってしまいます。

デスクワークをする猫背の女性の写真です。

 猫背の姿勢において椅子の高さによる違いがどれだけあるのでしょうか。比べてみましょう。

猫背の状態で座面の高さが変わることで腰に掛かる負担が異なる

 猫背の状態で作業することが肩こりの負担を増やすことを解説しましたが、座面の高さの違いによって猫背における背中の丸まりや腰の丸まり方が異なります。

以下の写真は椅子の高さを変えた状態でわざと猫背になった姿勢を撮影したものです。

股関節が膝よりも低い

猫背姿勢の男性

股関節と膝の高さが同じ

股関節と膝関節の位置が水平になる高さの椅子での猫背

股関節が膝よりも高い

高い座面で猫背で座る男性

写真を見比べると股関節が低い姿勢のとき、骨盤が最も後ろへ倒れやすく、腰が丸まり腰への負担が大きくなるのがわかっていただけるかと思います。

逆に、股関節が高い姿勢の際は、背中の丸まりの負担は変わらないものの腰の丸くなる負担は最小限であることがみられます。

結論、猫背の状態で股関節が膝関節よりも低くなる座面の椅子に座ることは良いことがないのです。

猫背のまま座っていると何が起こる?

 椅子の高さに限らず、猫背のまま座っている姿勢を続けるとどういう問題が起きるのかよく腰痛を感じる方を例にして紹介します。

デスクワーカー

 猫背で座っていることで肩こり・腰痛が起きやすくなります。中には脚を組んで椅子に座っている方は骨盤も歪みやすく、ぎっくり腰や股関節痛が起きる可能性があります。

産後ママ

 妊娠・出産にて腹筋群や骨盤底筋群が損傷して弱くなることで骨盤を支える力が弱くなっています。その状態で猫背が続くと、骨盤を支えきれずに腰に大きな負担が加わり腰痛が起きます。

また、授乳中の姿勢が丸まっているとお子様の頭の重さが腕・肩の負担となりやすくなり肩こりが起きやすくなります。

子どもの抱っこによる腱鞘炎や横座りすることによる骨盤の歪みも加わると、ぎっくり腰やヘルニアなどのリスクが高くなることが予想されます。

楽器奏者

 猫背のまま楽器演奏を行うことで背中の痛みを伴ったり、巻き肩が起こりやすくなることで楽器を支える肩や腕の痛みが起こりやすくなります。

さらに呼吸を用いて音を出す楽器の場合、息を吸いにくくなったり首の力みを伴いやすくなることで、呼吸コントロールができず、長いフレーズで息が続かなくなったりします。

スポーツする人

 猫背・骨盤が後傾することで腹筋群が硬く柔軟に動かせなくなり、体幹が安定しなくなります。コンタクトスポーツでは当たり負けしやすくなり、ジャンプ競技では腰痛・股関節痛・膝関節痛などが起こる原因となります。

良い骨盤姿勢を保つメリットは?

 猫背や腰を丸めて座ることがどれだけデメリットだらけなのかは紹介しましたが、骨盤を立てて座っておくことになんのメリットがあるのかわからないと猫背になってしまいがちですよね。

では、背筋を伸ばし、骨盤を立てておくことでどんなメリットがあるのか解説します。

  • 頭痛・肩こりの要因となる首周りの筋肉の過度な緊張が起こりにくい
  • 背中の張りが起こりにくい
  • 内臓を圧迫される機会が少なくなり、肺・腸の活動が低下しにくい
  • 肩甲骨の自由度が高くなる
  • 股関節の動きの自由度が高くなる
  • ヘルニアが起きるリスクはかなり下がる

といったように、悪いことは一切ありません。

猫背を改善し姿勢正しく座るためのエクササイズ

 普段骨盤を立てておく習慣がなかった方には、背筋を伸ばし骨盤を立ておくことが辛く感じることもあります。

それは、今まで猫背で座っていたことにより、骨盤を立てて保持しておく腸腰筋と背筋を伸ばしておくための脊柱起立筋の筋力が低下しているためであり、背筋よく座ることを継続していくことで徐々に慣れてきます。

それでも、背中が丸まってしまう場合は、一般的なうつ伏せで行う背筋のトレーニングを少し行ってみるとやりやすくなると思います!ストレッチをご紹介します。

  • うつ伏せになってお尻の上で両手を組む
  • 左右の肩甲骨を背中の中央に寄せる
  • 肩甲骨を寄せた状態で組んだ手を足の方へ滑らせながら上体を起こす
背筋運動のスタートポジション
①うつ伏せでお尻の上で両手を組む
背筋の肩甲骨を寄せるポジション
②左右の肩甲骨を背中の中央に寄せる
背筋の終了ポジション
③ ②の状態で手を足の方へ滑らせ上体を起こす

足をおさえてもらわずに、③の状態まで上半身が起こせるように背筋をつけてみましょう!

背もたれ使ってるけど、それはどうなの?

 背もたれがついている椅子が多いですが、背もたれは使ってもよいのでしょうか。

結論は、『座り方によって良い場合もあれば、悪い場合もある』です。

椅子に深く座り自然と骨盤が立つ姿勢になる場合、肩・腰への負担は少なくなります。一方で、深くまで座れない椅子で背もたれに寄りかかると、腰が丸まり肩こり・腰痛を悪化させます。

クッションなどで背もたれと腰までの空間を埋める工夫などが必要です。

座る高さが変わると股関節周囲の自由度が変わる

 椅子に座ったまま、足回りの作業をする方いらっしゃいますよね?

  • ミシンのフットペダルを踏む方
  • ピアノのペダルを踏む方
  • エレクトーンのペダル鍵盤を操作する方
  • ドラムのペダルを踏む方 など

上記の方々は下肢が自由に動かせる必要があり、体幹を安定させて股関節を自由に動かせるかがポイントになります。

猫背や骨盤が後傾していると太もも前側の筋肉が骨盤を支えるために働き、股関節を曲げる動きを妨げます。また、お尻にある筋肉(梨状筋や中殿筋)も骨盤を支えるためにを起こし、同様に股関節の動き自体を妨げます。

股関節での自由度が減ると、膝関節や足関節など股関節をかばうよう過剰に動くようになります。すると、すねやふくらはぎの筋肉(前脛骨筋、腓腹筋、ヒラメ筋、後脛骨筋、長母趾屈筋)が張りやすくなり足の疲労感が強くなります。

座っていて感じる肩こり・腰痛のお悩みは整体サロンHarmoniaへ!

 熊谷市にある整体サロンHarmoniaでは、座っていて肩こり・腰痛などを感じる方の施術を行っています。ストレートネックやスマホ首、猫背、慢性的な腰痛はお任せください!

普段の座り姿勢をもとに肩こり・腰痛を改善するための施術や振動療法、トレーニングを行います。ご利用いただくお客様の座り姿勢をより良い姿勢にできるようにセルフケアもお伝えしています。

腰痛改善のために腰椎に施術を行っているところです。

マッサージやもみほぐしをしてもらっても良くならない、姿勢を自分で直そうとしてもうまくいかないと感じる方はぜひご相談ください。

ご予約方法

 整体サロンHarmonia(ハルモニア)は完全予約制です。以下の予約フォーム、LINE、お電話のいずれかでご予約ください。

※オンラインでの楽器奏者のコンディショニング相談に関しては、予約フォームあるいはLINE予約よりご予約ください。
※予約フォームは予約は希望時間の1時間前までです。当日予約をご希望の方はお電話かLINEが確実です。

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