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外反母趾でお悩みの方へ〜原因から対策まで徹底解説〜

外反母趾になっている左足の写真です。親指の付け根の関節である中足趾節関節が内側に突出しているのが見てわかります。

 親指が内側に曲がってきている、親指の付け根が靴に当たって痛いなど歩いたりスポーツしたりするときの妨げになる外反母趾。

外反母趾は単なる見た目の問題ではなく、歩行時の痛みや姿勢の悪化、さらには膝や腰の痛みにもつながる全身の問題です。しかし、適切なケアと対策を行うことで、症状の改善や進行を防ぐことができます。

今回は、外反母趾の原因や対策、適切な靴の選び方、そして足の指の筋肉ケアの重要性についてお伝えします。この記事が、足の健康に悩むすべての方の参考になれば幸いです。

外反母趾とは

 外反母趾とは、足の親指(母趾)が小指側へ曲がり、第一中足骨が内側に突き出た状態を指します。この変形によって、親指の付け根の関節部分が靴に当たって痛みを引き起こしたり、歩行時に負担がかかったりします。

女性に多く見られる症状で、特に中高年の女性に多いとされていますが、近年では若い世代や男性にも増加傾向にあります。

外反母趾の主な症状

 外反母趾の主な症状には

  • 親指の付け根が赤く腫れる
  • 靴を履くと痛みを感じる
  • 長時間歩くと足の疲れや痛みが増す
  • 足の指の変形による見た目の変化
  • タコやウオノメができやすくなる
  • 歩行時のバランスが悪くなる

があります。

人間の足には、3つのアーチ構造が存在していますが、そのうちの内側縦アーチと横アーチ2つがアーチ構造が維持できなくなっているのも外反母趾の特徴です。

重症化すると、単に足の痛みだけでなく、膝や腰、さらには全身のバランスに影響を及ぼすことがあります。

足の痛みにより正しい歩行ができなくなると、体全体に負担がかかり、さまざまな不調を引き起こす原因となりかねません。

外反母趾にて保持できなくなっている内側縦アーチと横アーチを示したイラストです。特に内側縦アーチが破綻してしまうと外反母趾のリスクは高まります。
左:内側縦アーチ 右:横アーチ

外反母趾の主な原因

 外反母趾の原因は一つではなく、多くの要因が複合的に関わっています。大きく分けると、内的要因と外的要因に分類できます。

内的要因(先天的な要素)

 外反母趾になりやすい内的な要因を3つご紹介します。

  1. 遺伝的な影響
    足の形状や関節の柔軟性などは遺伝的な要素が関わっており、家族に外反母趾の方がいる場合、発症リスクが高まることがあります。
  2. 足の構造的な問題
    扁平足(偏平足)や、足のアーチが低いなどの足の構造的な特徴も、外反母趾のリスク要因となります。
  3. 関節の柔軟性
    関節が過度に柔らかい方は、足の形が変形しやすいため、外反母趾になりやすい傾向があります。

外的要因(生活習慣や環境)

 外反母趾になりやすい外的要因をいくつか挙げていきます。

  1. 不適切な靴の使用
    つま先の細い靴やハイヒールなど、足に合わない靴を長時間履き続けることが最も大きな外的要因です。特にヒールの高い靴を履くと、体重が前方に移動し、つま先に大きな負担がかかります。
  2. 足の筋力低下
    現代の生活様式では、足の指を使う機会が減少しています。素足で歩く機会も少なくなり、足の指の筋肉が衰えやすくなっています。特に足の親指を支える「母趾外転筋」の機能低下は外反母趾の主要な原因の一つです。
  3. 立ち仕事や長時間の歩行
    長時間立ち続けたり、不適切な靴で長距離歩いたりすると、足への負担が増大し、外反母趾のリスクが高まります。
  4. 過度な体重負荷
    肥満や妊娠による体重増加も、足への負担を増やす要因となり得ます。
  5. 不適切な歩き方
    正しい歩行パターンができていないと、足の特定の部分に過度な負担がかかり、変形を促進することがあります。

10代など若い世代から外反母趾になっている人は、公園で遊ぶなどの体を動かす機会が減っていることなどが影響し、足の指の筋力が弱く、扁平足になっていたりすることで歩いたり走ったりする際の負担が増えてしまうことが挙げられます。

また中年以降の場合は、肥満や反り腰といった歩くときの姿勢の悪さ、足の指の筋肉だけでなく、腹筋群やお尻の筋肉、太ももの筋肉が筋力低下を起こすことで起こりやすくなります。妊娠・出産がきっかけになる人も少なくないと思われます。

外反母趾に幅の広い靴が逆効果な理由

 外反母趾が悪化することで、靴を履いても突出した親指の付け根の関節に痛みが出てしまうため、靴に当たると痛いから幅の広い靴を履く人は多いのですが、実は逆効果です。

では、幅の広い靴がなぜ外反母趾に逆効果なのでしょうか。

靴の中で足が遊んでしまう

親指のことを考えると、当たらないように幅の広い靴のほうがいいように思えますが、親指の付け根以外の部分には余計な空間が生まれやすくなっています。

靴紐をきつく縛っていても自分の足幅より靴の足幅が大きいと、親指の付け根が当たっていなくても、足全体を靴でささえることができなくなり、歩いているときや急に立ち止まったとき、方向転換するときなど靴の中で足が滑ってしまいます。

靴の中で足が滑ることで、靴の壁に親指の付け根が当たってしまい痛みを伴うことがあります。

パンプス・ローファー・スリッポンタイプの靴においては、大きめなサイズを履いてしまうことで靴が脱げやすくなり、足の指を反らす力みが入りやすくなり、外反母趾を更に悪化させる原因となります。

親指を内側に倒してしまう母指内転筋が硬くなる

靴の足幅が自分の足幅より広いと靴の中で足が滑ってしまうため、必要以上に足の指で踏ん張る機会が増えます。

外反母趾の場合、親指の筋肉である母趾内転筋という筋肉がすでに硬い状態ですが、硬い筋肉に更に負担をかけることになり外反母趾を増悪させてしまうことに繋がります。

外反母趾に影響がある母趾内転筋が記載されているイラストです。

外反母趾の予防と対策

 外反母趾は、早期の適切なケアと対策によって、症状の緩和や進行を防ぐことが可能です。以下に効果的な予防法と対策をご紹介します。

外反母趾に適した靴選び

外反母趾の予防と対策の第一歩は、足に合った適切な靴を選ぶことです。足幅の広い靴を履き続けるのは良くないとたくさん述べてきましたが、靴はどうやって選ぶのが良いのでしょうか。

  1. つま先が広く、圧迫感のない靴
    つま先が細く尖った靴は避け、「オブリークトゥ」と呼ばれる斜めに広がるつま先の形状の靴がおすすめです。
  2. ヒールが低めの靴
    高いヒールは前足部に体重が集中するため避けましょう。必要な場合でも3cm以下のヒールがおすすめです。
  3. 足のサイズに合った靴
    大きすぎても小さすぎても足に負担がかかります。特に幅(ウィズ)が合っていることが重要です。親指の付け根が当たらないように3Eや4Eのものを選びがちですが、靴の中で足が遊んでしまい、外反母趾を悪化させるため、2E以下で生地の伸びを考慮して購入しましょう。
    紐やベルトで調整できるタイプの靴は、足の形に合わせやすく、母趾への圧迫を緩和できるのでおすすめです。
  4. クッション性がある靴
    インソールやミッドソールにクッション性があり、足への衝撃を吸収してくれる靴を選びましょう。
  5. 親指の付け根部分がメッシュ生地の靴
    親指の付け根の部分が当たって痛いというのを避けるために、親指の付け根の部分がメッシュ生地で作られている靴を選ぶのも方法の一つです。メッシュ生地になっていると当たりが弱くなるため痛みが出にくくなるとともに、それ以外の足の部分に靴がしっかりとフィットしやすくなるため靴の中で足が動いてしまうこともなくなります。

外反母趾に効果的な足指エクササイズ

 外反母趾に効果的なエクササイズをご紹介します。

  1. 足指じゃんけん(グー・パー運動)
    方法:足の指をグーのように曲げて、次にパーのように広げる動作を繰り返す
    効果:足指の筋肉全体を活性化し、特に母趾外転筋を鍛える
    頻度:1日3セット、各10回程度
  2. タオルギャザー(タオルつかみ運動)
    方法:床に広げたタオルを足の指でつかんで手前に引き寄せる
    効果:足指の把持力を高め、アーチをサポートする筋肉を強化する
    頻度:1日1回、5回フェイスタオル縦方向を引き寄せる
  3. ひろのば体操(足指ストレッチ)
    方法:座った状態で片足を反対側の太ももに乗せ、手指を足指の間に入れて足指を広げ、指の屈伸をする
    効果:足指の柔軟性を高め、筋肉の緊張を和らげる
    頻度:1日1回、各足5分程度
  4. 母趾外転運動(親指開き運動)
    方法:両足を揃えて太い輪っかのゴムを両足の親指にかけ、かかとを軸に両足を逆ハの字に開き、ゴムに引かれる力を利用して親指を開き、親指を屈伸させる(Hohmann体操)
    効果:母趾外転筋を直接鍛え、外反母趾の角度改善をサポート
    頻度:1日2〜3セット、各10回程度
  5. つま先立ち運動
    方法:親指とかかとが離れないように両足を揃えた状態でかかとを上げ下げする
    効果:足のアーチを支える筋肉と足指の筋肉を同時に鍛える
    頻度:1日数セット、各10回程度

日常生活での工夫

  1. 正しい歩き方を意識する
    かかとから着地し、足の指全体で地面を捉えるように歩く、親指の付け根から指先を使って蹴り出すイメージで歩行するといった意識を持って歩いてみるのも方法のひとつです。
  2. 裸足で過ごす時間を作る
    自宅では可能な限り裸足で過ごし、足指を使う機会を増やす、安全な場所では、芝生や砂浜など自然の地面を裸足で歩くなど足の裏への刺激を増やす機会を作るとよいでしょう。
  3. 足のマッサージを取り入れる
    入浴後など、足が温まった状態で足裏や足指をマッサージする、特に親指の付け根や土踏まずの硬くなっている筋肉ほぐしてあげましょう。
  4. インソールの活用
    外反母趾用のインソールを使用し、足のアーチをサポートしてみましょう。市販のものでも効果はありますが、症状が気になる場合は専門家に相談し、オーダーメイドのインソールを作成してもらうのも方法です。

その他にできる対策

 エクササイズや日常生活の工夫以外でできることをご紹介します。

  1. テーピングをする
    ホワイトテープやキネシオテープを使用して内側に曲がった親指を真っ直ぐな位置まで誘導・固定する方法です。変形が軽度な人は、テーピングでの誘導で痛みを軽減させることが可能です。しかし、変形が中等度や高度になってくるとホワイトテープでなければ固定が難しくなり、ホワイトテープは常時付け替える必要があるため、費用が問題になります。
  2. 外反母趾サポーターをする
    親指が人差し指側に倒れないようにするために、外反母趾サポーターというものがあります。親指と人差指の間にクッション材を挟み込むことによって親指が内側に入り、親指の付け根の部分が突出するストレスを減らす目的で使用することできます。

比較的手に入れやすく洗濯などのお手入れも可能であるため使いやすいと思います。

しかしながら足の筋肉の並びなどをしっかり理解していないとセルフケアは難しいため、理学療法士などの身体の専門家に相談する事がとても大事です。足底の筋肉を強化して歩くことに生かしていくことが大切です。

外反母趾の痛みから開放されたい方はHarmoniaへ!

外反母趾に対して幅の広い靴を履くと逆効果である理由をまとめてきました。幅の広すぎる靴は外反母趾にとって逆効果しかありません。しかし、適切に対処しないと親指の付け根の突出した部分にかかる負担を減らすことができないため、痛みは残り続けます。

ハルモニアでは、靴の選び方・靴の履き方・親指の筋肉へのアプローチ・セルフケアの方法指導を行い、外反母趾の軽減につなげます。また、外反母趾に負担をかける姿勢を整えるアプローチや自主トレ指導も行っています。

外反母趾は、膝の痛み・股関節の痛み・腰痛にもつながるためできる限り悪化しないように早めに対策をしていきましょう!

ぜひ一度ご相談ください。

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