仕事や家事・育児をしていて手首や指に痛みやしびれを感じていませんか?多くの方が悩んでいる「手根管症候群」。
厄介な症状と向き合い、快適な日常を取り戻す方法をご紹介します。一緒に、あなたの手の痛みから解放される道を探っていきましょう。
手首にある腱や神経、血管が通るトンネル部分である手根管が圧迫されることで起こる疾患です。
手根管の中を通る正中神経が圧迫されることで、しびれや痛み、手の脱力感といった不調を生じます。
手を振る動きで、軽さを感じるのも特徴です。

手根管症候群の主な症状についてご紹介します。
正中神経が司る親指・人差し指・中指・薬指の親指側にしびれを感じます。
また、夜間や起床時にしびれが強まることが多いです。

しびれとともに、ズキズキするような痛みを感じることもあります。手首だけでなく、前腕にまで痛みが広がる場合があります。正中神経に関連した筋肉である浅指屈筋・長掌筋・

しびれ・痛みのほかに起こる症状もあります。
- 手が動きにくく、特に朝起きたときに感じやすい
- 物をつかんだり、細かい作業で指に力が入らない
- 熱さや冷たさを感じにくくなる
- 症状が進行すると親指の付け根の筋肉が痩せる(母指球筋萎縮)
手根管症候群の原因は、手根管内圧の上昇と正中神経の圧迫ですが、いくつか要因が考えられます。
パソコン作業、事務作業、家事、楽器演奏など、手首を繰り返し使うことで、指・手首の動きに関わる腱や腱鞘が炎症を起こします。
炎症を起こすことで、手根管内の圧力が高まり、正中神経が圧迫されることでしびれ・痛みを感じます。
妊娠中は、ホルモンバランスの変化に伴い、身体がむくみやすくなります。
これにより、手根管がむくむことで、正中神経を圧迫して手のしびれが起こります。
40〜50代の更年期に入った女性は、女性ホルモンの分泌の低下が起こり、腱や関節に炎症が起き、滑膜が分厚くなります。
そのため、滑膜が増えることで手根管内の空間が狭くなり、正中神経が圧迫されてしびれが起こります。
糖尿病・関節リウマチ・甲状腺機能低下症は、手根管症候群を起こすリスクが高い疾患です。
関節内の組織の肥厚や末梢神経障害、手根管内浮腫などの影響でしびれ・痛みを伴うことがあります。
過去に手首の骨折や手のひらの骨折など、手根管に何かしらの負担がかかったことがあると、手根管が狭くなることがあります。
それにより、正中神経を圧迫することでしびれが起こります。
指にしびれや痛みが出ているときに、自分で簡単にできる確認方法があります。
これらの方法が当てはまる場合は、身体からの救難信号です!必ず専門家に相談しましょう。
手首の内側を軽く叩いてみましょう。ピリッとしたしびれが指先に走る場合は、陽性であり、神経が圧迫されていることを意味しています。
両手の手の甲をつけ、手首が90°曲がるように保ちます。しばらくすると指のしびれ・痛みの症状が悪化するようであれば陽性です。
手根管症候群かな?と思ったときの対策をご紹介します。
手のしびれが続く場合は、整形外科に受診しましょう。
消炎鎮痛剤の処方やビタミンB12の内服、炎症がひどいときにはステロイド注射による保存療法が行われます。
理学療法士や作業療法士の治療が受けられると尚良いです。
療法士の治療でも改善が見られない場合は、内視鏡での手術も検討されます。
手・手首を酷使したあとからしびれ・痛みを感じた場合は、炎症をおさえるために安静が大事です。
炎症が原因の場合、3〜4日ほどで炎症症状が軽くなります。
ですが、数日安静にしても良くならない場合もあります。
手・手首の筋肉や関節の硬さ、屈筋支帯(横手根靭帯)の粘弾性の低下が考えられるため、専門家に施術を依頼しましょう。
手首をたためることで、血行が改善され、しびれ・痛みが軽減されることがあります。
しかし、対処療法であるため温めるだけでは完治には至りません。
手のひらの筋肉や指の動きに関わる前腕の筋肉をほぐすことが手根管の内圧を減らしたり、空間を広げることに役立ちます。
- 豆状骨・舟状骨を引き離すように親指側・小指側にストレッチする
- 屈筋支帯をつまむようにして上下に動かす
など、手根管の圧力を下げたり空間を広げる方法を優先します。
ただし、手首の柔軟性を高めるストレッチはしびれる場合はやめましょう。
手根管症候群では、正中神経に対する血行不良でしびれの症状が現れます。正中神経を滑走させることで神経への血行を促ししびれを軽減することが期待できます。
正中神経を一番伸張させ、ストレッチをかけることで血行を促す方法です。
- 開始姿勢
腕を横に開き(肩関節外転 90度程度)、肘を伸ばします。
手のひらは天井(または前)に向けます。 - テンションをかける(=最大伸張)
手首: 手首を反らせます(背屈)。指先までしっかりと反らせます。
首: 同時に、首を腕と反対側(対側)へ倒します。
結果:ゴムバンドを両端から引っ張るように、神経全体に強いテンションがかかります - テンションを緩める(=弛緩)
手首: 手首を戻します(中間位、または軽く曲げる)。
首: 同時に、首を真っ直ぐ、または腕がある側へ戻します。
結果:神経への張力が解除されます
正中神経を身体の中ですべらせて血行を促す方法です。
- 開始姿勢
腕を横に開き(肩関節外転)、肘を軽く伸ばします。
手のひらは天井(または前)に向けます。 - 指先側へ滑らせる動作
手首: 手首を反らせます(背屈)。これで神経の手先側が引っ張られます。
首: 同時に、首を腕がある側(同側)へ倒します。これで神経の首側が緩みます。
結果:神経が手先の方へスライドします) - 首側へ滑らせる動作
手首: 手首を曲げます(掌屈)。これで神経の手先側が緩みます。
首: 同時に、首を腕と反対側(対側)へ倒します。これで神経の首側が引っ張られます。
結果:神経が首の方へスライドします - このAとBの動きを、リズミカルに、流れるように交互に行います。
1セット10〜15回程度を1日数回行いましょう。
熊谷市の整体サロンHarmoniaでは、手根管症候群の症状でお悩みの方の施術を対応しています。
- 筋膜リリースや神経モビライゼーションなどの手技療法
指に関連する筋肉で硬くなり手根管が圧迫される原因となる母指球筋や小指球筋の筋硬結部位を緩めていきます。
また、屈筋支帯(横手根靭帯)にも施術を行い、手根管の狭窄を広げるようアプローチします。神経の滑走性を高め、圧迫による血行促進を図ります。 - 振動アプローチ
REBIVE2(マッサージガン)を用いて、正中神経の関わりがある浅指屈筋・長掌筋・円回内筋・長母指屈筋などの筋肉を緩めていきます。また、関連する前腕・上腕の筋肉にも必要により緩めます。 - エクササイズ
指を開くための筋力が弱くなっている傾向があるため、指を開くエクササイズを中心に母指球筋・小指球筋が硬くなりにくい環境づくりをしていきます。

手根管症候群のしびれ・痛みのお悩み、ぜひ一度ご相談ください。
整体サロンHarmonia 


